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楽器BANK MUSICAL INSTRUMENT BANK

『宮城県楽器BANK』新入部員支援企画

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2012年5月26日 東北高等学校泉キャンパス
 初夏を思わせる強い日差しと心地よい風が吹き渡る、泉区館にあります東北高等学校泉キャンパスにおいて、『宮城県楽器BANK』抽選寄贈会を開催しました。
 2011年3月におきた東日本大震災により、連盟加盟の多くの団体が被災し、多くの楽器と尊い命が奪われました。
全国から支援を受けた『宮城県楽器BANK』は、直接現地に届ける活動を行ってまいりました。おかげさまで何とか充足するに至りましたが、新年度を迎え新入部員が吹奏楽活動を考えたとき、震災による家庭経済状況の困窮によりそれを諦めざるをえない状況もあり得る事もわかりました。
そこで今回、宮城県吹奏楽連盟では、これからの音楽界の基盤となる新入部員、全団体の小学生、中学1年生、高校1年生を対象に楽器・消耗品の支援を行いました。
当日は、午前小学生、午後中学生と高校生の楽器抽選会を行いました。パート毎に各教室に別れ、楽器を一生懸命選んでおりました。特に中学生の皆さんには沢山お集まりいただき、教室に入り切れないパートもあり大変ご不便とご迷惑をおかけいたしました。
また、抽選に外れてしまいがっかりされている皆さんを拝見しましたときは、大変心が痛みました。新品の楽器ではないですが、支援してくださった沢山の方々の色々な心・思いが詰まった楽器達です。それを受け継いだ皆さんは、今回引き継げなかった皆さんの分も沢山練習してくれることを願っております。
最後に、今回の支援企画の準備、運営の仕事を頑張っていただいた東北高等学校音楽部の皆さん。
大変お疲れ様でした。

宮城県吹奏楽連盟 楽器BANK 『活動報告』

 東日本大震災の当日3月11日午後2時46分、宮城県内の中学校は卒業式前日の準備若しくは式典当日でした。また、高校は試験休み中で多くの団体は練習中であり、小学校は授業中であったと思われます。そして、午後3時過ぎには多くの楽器が地震により落下や下敷きとなり破損し、沿岸部では津波とともに海に沈みました。 
360を越える団体をもつ宮城県吹奏楽連盟もネットワークの寸断により機能は停止し各役員も生きのびることで精一杯であったのです。

○発足
 震災から1 週間程度たってライフラインの一部復旧とともに少しづづではありますが全体像が明らかになり、全国の音楽家や各団体から安否確認のメールや電話が入るようになりました。そして、3 月の末に事務局に1通のメールが届きました。「震災で楽器を失った子供たちに楽器を送らせてください。」このことを受けて4 月2日の夜、会長以下数人で緊急の役員会を開き現状の把握と今後のことについて話し合われました。この時、全国からの義援金や支援など多くの声を聞くことになり連盟として被災団体への支援について次のように決まりました。

・義援金については、事務局や銀行が機能していないので全日本吹奏楽連盟に委託する。
・楽器等の物資支援については、「宮城県楽器BANK」を発足し東北高等学校音楽部がその任に当たる。(後に決まるが、岩手県・福島県についても支援する。)

 東北高等学校音楽部の受け入れ体制については、学校施設の被害が最小であること、部員の被災状況が軽微であり。また、学校側の協力で集荷施設と作業施設の提供と音楽部の楽器輸送トラックと大型バスを利用できる事が上げられる。まだ県内が混乱している中、このような条件と副理事長の所属団体であり独立した運用が可能であることから4 月4 日から即時準備を開始した。初めての取り組みであり先の見えない状況であったが希望とともに手探りで進めることになりました。

○被災団体の状況
 4 月上旬に各被災団体への被災状況報告を13 地区の理事長へお願いしたが連絡が着く状況ではなく困難を極めました。特に、学校が危険指定で楽器の確認ができない団体や津波で学校そのものがなく避難しており連絡が付かず、顧問が入院等で何もわからないなど被災から半年たった9 月でも全容がつかめない状況でありました。そして、10 月4 日に再度、被害報告をよびかけ11 月の末に人的被害の報告とともに全容が明らかになりました。その結果、現在は3 年生の引退で何とか楽器は充足しているが新年度には新入部員の楽器不足が懸念されるとの報告でありました。また、学校にも家庭にも活動予算がなく活動の縮小や備品の購入・管理ができない状況であることもわかりました。

○活動状況
 4 月5 日にホームページにて「宮城県楽器BANK」の設置を全国へ発信しました。翌日には、各地で活躍中の音楽家や音楽団体の方々から問い合わせや応援の連絡があり4 月7 日に最初の楽器が東京から到着しました。その後、個人の方々から毎日のように楽器が届き、多くの団体が全国各地でチャリティーコンサートやイベントを開催し集まった楽器などを郵送やトラックで持参。また、海外で活動中の日本人音楽家からの問い合わせもありました。その他、被災団体の演奏派遣のコーディネートも行っており2012年の3 月23 日にはNPO法人の主催で東京の浜離宮朝日ホールへ宮城・福島の3 団体とともに楽器を寄贈していただいた団体と演奏会を開催してきた。


2011年4月・SeRV ウィンドオーケストラより50台を超える楽器が到着
    5月・国境なき楽団の庄野真代さんとカーニバルカンパニーの橋爪御夫妻が全国でのコンサート

      で集めた約100台の楽器を持参
      ・野中貿易より大量のリード・マレット類・ミュートなどの消耗品が大量に到着
    6月・近畿大学吹奏楽部がイベントで集めた約110台の楽器が到着
      ・株式会社オリエンタルランド(ディズニーランド)より約50台のマーチング打楽器が到着
      ・陸上自衛隊中央音楽隊有志の方々が個人の楽器等を持参
    7月・FM横浜がリスナーに呼びかけ集めた楽器約400台を日通の協力で持参、生中継でその状況

      を放送
    8月・浜松の楽器はともだちプロジェクトの皆さんが集めた楽器を2回に分けて約70台が到着
      ・洗足学園音楽大学復興支援推進チーム岩本伸一氏の協力でヤン・バン・デル・ロースト氏

      の指揮で被災地の生徒を集め追悼演奏会を開催
    10月・愛知県吹奏楽連盟より多くの支援物資を持参
      ・関音楽事務所が劇団公演の収益でシロフォン8台を持参
      ・石川県吹奏楽連盟で県内で集めた楽器を持参
   12月・立正佼成会仙台教会より50台を越えるマーチングパーカッションが到着
2012年1月・立正佼成会旭川教会より50台を越えるマーチングパーカッションが到着
    3月・株式会社オリエンタルランド(ディズニーランド)より約40台の大型打楽器を持参

 その他、各地の音楽団体や個人の方々からも楽器のほかにも多くの消耗品を送っていただきました。
 楽器の集荷とともに仕分け作業が最大の難関でありました。こん包を解き中身のチェックと記録を行い楽器の状況で5 段階に仕分けしすぐ使える状態で出荷できるように準備することでありました。仕分け作業には東北高校音楽部が行い、ヤマハ楽器の協力を受け浜松より技術スタッフをボランティアで派遣していただき数回にわたって楽器の選別と調整をし、楽器修理は全日本吹奏楽連盟からの義援金で地元の楽器店の協力を得て作業を行いました。5 月末には400 台近い台数の出荷準備が整い沿岸部の小中高の団体中心に支援を決め、現地との調整を図り、特に被災団体の多い気仙沼(本吉地区)から矢本(石巻地区)の沿岸地域を中心に下記の日程で支援活動を行いました。また、内陸部の団体については、活動上必要としている楽器や消耗品を随時出荷しました。特に演奏活動の再開が子供たちの心のケアにもつながると思い7月末に行われる吹奏楽コンクールへの参加を推進するとともに原動力となるよう寄贈会では参加者との練習会や合奏も行いました。

 2011年6 月12 日 石巻地区22 団体に楽器100 台を寄贈
 2011年6 月26 日 本吉地区24 団体に楽器99 台を寄贈
 10 月22日 本吉地区21 団体に楽器127 台を寄贈
 2012年1 月31 日までに1313 台の楽器と数多くの消耗品やアクセサリー用品が到着しており、楽器を必要としている宮城県・岩手県併せて69 団体に674 台の楽器を寄贈しました。

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